さいき

さいきのその日暮らしラジオ

半年かけて自動化したら、契約を切られました

の放送

10月5日の朝でした。業務委託で受けていた採用支援の仕事、あと1ヶ月で打ち切りになりますと言われました。理由ははっきりしていて、僕がやっていたことを会社の中でやれるようになったから、です。

笑えるのが、そうなるようにしたのは僕なんですよね。

この仕事、2026年の2月の中旬から3月くらいに始めたものでした。前の会社でカスタマーサクセスという枠の中でたまたま採用支援をやる機会があって、求人票ってどう書けば応募が来るのかとか、求人ボックスやインディードみたいな媒体ごとのルールを知らないとペナルティを食らうとか、広告にいくら出したらどれくらい反応があるのかとか、そういうのを一通り触っていたんです。やったことない人からしたら全然わからないじゃないですか。僕もやる前は全然わからなかったので。

で、最初は全部手作業でやっていました。面倒くさい業務が本当にいっぱいある仕事なんですよ。応募が来てからの処理、面談の日時の設定、面接で聞く内容、採用が決まってから入社までの流れ。ひとつひとつ、ここはこうするんだよ、とAIに教えていきました。半年くらいかけて、ほぼ全部自動化までいきました。

条件を正直に書くと、時給1250円です。最低賃金レベルですね。1日8時間のシフトで入れているので日給が大体1万円、稼働が月20日から22日なので、月に20万から22万くらい。これだけ聞くと安いんですけど、僕は実際に毎日1時間も2時間も3時間も働いているわけじゃないんです。AIが回している。だから1250円でも勝手に入ってくるんだからいいよ、くらいの感覚でいました。

その状態が、終わった。

言われた瞬間、何を感じたかというと、急に来たな、でした。自分で飽きたな、もういいかなと思って降りるのならよかったんですよ。でも向こうから言われると、そうはいかない。ああ、そうか、と。

そのとき頭に浮かんだのは、怒りでも落ち込みでもなくて、「それだったらもっと先に2個目3個目を先にやっとくべきだったな」でした。これに尽きます。1個がうまく回っている間、僕はそれを眺めて満足していたんですよね。回っているという状態そのものに安心していた。安心していたから、次を作らなかった。

業務委託って、切られる対象に一番なりやすい立場なんです。それは最初からわかっていたはずでした。わかっていたのに、自動化が完成した時点で、なんとなく「これはしばらく続くもの」という前提で物を考えていた。その前提、誰も約束してないんですよ。僕が勝手に置いていただけです。

ここが今回、僕が一番食らったところでした。

人生の上限は自分で決めているという話を僕はよくしているんですけど、上限だけじゃなくて「下限」も自分で勝手に決めているんだな、と。この20万は入ってくるもの、という線を自分で引いて、その線の上で考えていた。線は向こうの都合で1日で消えます。

で、言われたその日のうちに何をしたか。

まず、その会社のデータを全部引っ張りました。僕が担当していたので全部わかっているんですけど、改めて、求人票の作り方、応募から面談までのフロー、面接で聞く内容、採用後に入社までどう進めるのか。それを全部レポートの形にして手元に残しました。あと、その会社が運営しているSNSのアカウント、これは別に社内機密でも何でもなくて普通に有名な公開アカウントなので誰が調べてもわかるものなんですけど、なんでこれが伸びているのか、どうマネタイズにつながっているのかも分析して残しました。

やらないですけど、極論、このやり方を持って僕が会社を作って同じことをやろうと思ったら、多分できます。やらないですけどね。

それから、同じように採用を手伝ってくれる人を募集している会社を検索させました。クラウドワークスとか、インディードも使ったかな。何十社か出てきて、その中からさらに、SNSのショート動画の編集者を探しているとか、ライブ配信をしてくれる人を探しているとか、そういうトレンド寄りの職種を採りたい会社に絞りました。

僕、正直に言うとその界隈が好きじゃないんです。SNSもトレンドもショート動画も嫌いです。でも今回の会社がたまたまそれをメインにやっている会社で、やっているうちに、他にも同じことをやっている会社がいっぱいあるとわかった。だったらここのやり方を持っておくといいな、と思って続けていました。嫌いなものから得たものが、今いちばん役に立っている。これは自分でもちょっと意外でした。

その日のうちに、8社くらい応募が完了しました。早いところはすぐ連絡が来て、次の週に面談という形で進んでいます。

ただ、これを「AIに全部任せて楽に稼ぐ」みたいな話にはしたくないんです。僕はそういう生き方をしたいわけじゃない。そんな甘い話はない、とも思っています。

だから僕は、動くところは動くつもりでいます。ミーティングに入ってくださいと言われたら出ます。一次面接をお願いしたいんですよと言われたら、やります。人と30分なり1時間なり話して、細かいタスクは手放す。自分で仕事している感覚というのを、どこかに残しておかないといけない気がしているんです。古い考え方かもしれないですけど。

全部手放すと、たぶん次に切られたときに、何も残らないんですよね。今回手元にレポートと経験が残ったのは、僕が半年間、面倒くさい部分をちゃんと自分で通ったからだと思っています。

今の正直な状態を書いておくと、まだ1週間経ってないので、何も決まってません。応募している、というだけです。3連休もあるからもう少し遅くなるかもしれない。失う20万をちゃんと埋められるかどうかも、今の時点ではわかりません。うまくいくかどうかわからない途中のまま、こうして書いています。

でも、1個に乗っかって安心していた自分を、今回はっきり見られたのは、わりとよかったなと思っています。

次に進んだのか、進めていないのか、そのまま書きます。現場からは以上です。